みならい君とベテラン君の「内部監査員物語」

この物語は、見習い内部監査員の「みならい君」が、ベテラン内部監査員の「ベテラン君」の指導によって一人前の内部監査員になるまでの物語です。

内部監査

第1回 内部監査における4つの工夫

みならい君
今回、新しく内部監査員に任命されました「みならい」です。よろしくお願いします。
ベテラン君
お~君が、みならい君か、先週のISO外部研修はどうだった?
みならい君
はい、何とか無事修了しました。でも、そこで色々な企業の内部監査責任者の方も参加していて、その方々が口をそろえて、「自社の内部監査が形骸化して困っている」、「監査員のブラッシュアップについて悩んでいる」と言っていました。
みならい君
でも内部監査は、チェックリストでチェックして、実施されていないところを報告するだけだから簡単なことですよね?
ベテラン君
う~ん、みならい君は、まだ内部監査の本質が理解できていないようだね?
みならい君
え~っ!研修でちゃんとチェックリストの使い方や報告書の書き方を学んできましたよ!
ベテラン君
それじゃ基本的なところから、おさらいしよう!
みならい君、内部監査の目的って何?
みならい君
そんなの簡単ですよ!自社の仕組みチェックすることですよね!
ベテラン君
それは、内部監査の目的ではなく、手段だよね?
内部監査の目的は自社の仕組みが要求事項に適合していること、その仕組みを期待されたとおり運用していることを確認し、適切に経営者に報告することだよね?
また、これらの適合性に関する確認の外に内部監査では有効性の判定も行い、経営者に報告することも大切だよね?
みならい君
そうか~、監査の報告を主として経営者が行うマネジメントレビューのねらいも、“適切性”、“妥当性”及び“有効性”の見直しを行うことを要求されていますもんね!
ベテラン君
そうなんだよ、内部監査は単なるチェックではなく、自社の仕組みを改善するための重要な活動なんだよ!
みならい君
はい、よく分かりました!でも、どうして形骸化してしまうことがあるんだろう?
ベテラン君
一番大きな原因は、内部監査を行うことが目的となってしまい、内部監査の本質が忘れられてしまうことが挙げられるね。
みならい君
それでは、内部監査を有効に実現するためのポイントはあるんですか?
ベテラン君

よいところに気がついたね!内部監査を有効に実現するためのポイントは大きく分けて3つあるんだよ!

内部監査を有効に実現するためのポイント

  1. 「監査チェックリスト」の工夫
  2. 「監査インタビュー」の工夫
  3. 「監査報告書」の工夫
みならい君
それぞれの“工夫”ってどういうことですか?
ベテラン君
1) 監査チェックリストの工夫とは、
①そのチェックリストを使用する人に応じた詳細さを考慮すること、
②また、有効に判定するための質問や補足事項の記載の仕方を工夫すること、が挙げられるんだ!

2)監査インタビューの工夫とは、
①なるべく“はい”と“いいえ”だけの回答にならないように質問の仕方を工夫すること、
②手順の有効性を確認できる質問の仕方を工夫すること、が挙げられるね!

3)監査報告書の工夫とは、報告される不適合が重大なことか?軽微なことか?を報告書を見る人が、一目で判断できる報告書の記載方法を工夫することなどが挙げられるよ!

みならい君
なんとなく分かりました、今度、ひとつ、ひとつ詳しく解説してください!
ベテラン君
今回の連載では、この3つの工夫を通じて、内部監査を有効に実現するためのポイントを解説していきます。
次回は「監査チェックリスト」の工夫を解説します。どうぞお楽しみに!