最新 温暖化対策の基本と仕組みがよ~くわかる本
編著者:打川和男、内藤高志
出版社:秀和システム
発行日:2008年9月
先進国に温室効果ガスの排出削減を義務づけた京都議定書が締結され、2008年には地球温暖化をテーマとした洞爺湖サミットが開かれるなど温暖化対策の動きは活発になっています。
また、地球温暖化は企業活動にも大きな影響をあたえる一方で新しいビジネスチャンスともなっています。
こうした動きをふまえ、本書では、地球温暖化のメカニズム、地球温暖化の影響、地球温暖化防止のための国や企業における取り組み、気候変動に関する政府間パネル、ポスト京都議定書と国際交渉の行方、CO2削減技術の進歩など、基礎的な知識から最新のトピックスまでをわかりやすく解説しています。
第1章 地球温暖化の基礎知識
1-1 温暖化には疑う余地がない
─IPCC第4次評価報告書
1-2 温室効果のメカニズム
1-3 地球温暖化は人間活動が原因
1-4 世界の二酸化炭素排出量はどのくらい?
1-5 日本の温室効果ガス排出量はどのくらい?
コラム 暑い日が増え、寒い日が減った
第2章 地球温暖化はどこまで進んでいるか?
2-1 海面上昇
2-2 南極や北極の氷、永久凍土の融解
2-3 熱波・干ばつ
─異常気象
2-4 豪雨・洪水
─異常気象2
2-5 森林減少
2-6 砂漠化
2-7 水循環への影響
2-8 農業・食料への影響
2-9 健康への影響
2-10 生態系への影響
─絶滅リスクの増加
コラム 気温の上昇と降水の増加
第3章 温暖化に対する国際的な取り組み
3-1 気候変動枠組条約(UNFCCC)
─温暖化を防止するための国際的な枠組みを定めた条約
3-2 締約国会議(COP)
─気候変動枠組条約(UNFCCC)の最高機関
3-3 京都議定書
─先進国に温室効果ガス削減の数値目標を定める
3-4 京都メカニズム
─他の国と協力して温室効果ガス削減目標を達成する制度
3-5 共同実施(JI)
─先進国が他の先進国の温室効果ガス削減事業に投資
3-6 クレジットを取得するには
─クレジットは売買できる
3-7 クリーン開発メカニズム(CDM)
─先進国と途上国が共同で温室効果ガス削減事業を実施する
3-8 排出量取引
─排出枠を売買する制度
3-9 国際研究プロジェクト
─温暖化現象や影響を科学的に解明する
コラム サクラの開花日が早くなった
第4章 温暖化に対する日本の取り組み
4-1 京都議定書目標達成計画
─6%削減約束を達成するための計画
4-2 温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度
─企業や地方公共団体に排出量の報告を義務づけ
4-3 チーム・マイナス6%
─地球温暖化防止のための国民運動
4-4 クールビズ
─夏の温暖化防止キャンペーン
4-5 ウォームビズ
─冬の温暖化防止キャンペーン
4-6 森林吸収源対策
─6%削減目標のうち3.9%を森林で吸収
4-7 バイオマスタウン
4-8 グリーン電力制度
4-9 トップランナー制度
4-10 地方公共団体の温暖化対策
─地域の実情にあわせて温暖化防止に取り組む
4-11 東京都の温暖化対策
─全国で初めて二酸化炭素の排出量削減を義務化
コラム 温室効果ガス排出量の計算方式
第5章 温暖化対策に関する法律
5-1 地球温暖化対策推進大綱
─100を超える温暖化対策のパッケージ
5-2 地球温暖化対策推進法
5-3 省エネルギー法
─二酸化炭素の排出削減は省エネで
5-4 改正された省エネルギー法
─コンビニやスーパーも規制対象に
5-5 オゾン層保護法
5-6 フロン回収破壊法
5-7 新エネルギー法
5-8 物流効率化法
─運輸部門の二酸化炭素を削減する
コラム 米の収穫量の低下
第6章 温暖化に対する企業の取り組み
6-1 環境マネジメントシステム
6-2 環境パフォーマンス評価
6-3 環境会計
─温暖化対策のコストを計上する会計手法
6-4 環境報告書
6-5 環境活動評価プログラム
─エコアクション21
6-6 経団連環境自主行動計画
─産業界の自主的な二酸化炭素の排出削減対策
6-7 自動車業界の温暖化対策
─低燃費車の開発、エコドライブの啓発
6-8 電力業界の温暖化対策
─原子力発電の強化、火力発電の効率アップ
6-9 石油業界の温暖化対策
─製油所の省エネルギーを進める
6-10 鉄鋼業界の温暖化対策
─生産工程の省エネ化、海外への技術移転
6-11 ガス業界の温暖化対策
─都市ガスの原料を天然ガスに転換
コラム 中小企業向けの段階的EMS実施のためのガイドISO14005
第7章 温暖化対策ビジネス
7-1 新エネルギービジネス
7-2 海外環境ビジネス
7-3 排出量取引ビジネス
7-4 カーボンオフセット
7-5 温暖化防止ファンド
─温暖化対策技術をもつ企業に投資
コラム スギ花粉症患者の増加
第8章 地球温暖化を防ぐ技術
8-1 Cool Earth
─エネルギー革新技術計画
8-2 太陽光発電
8-3 風力発電
─風の力を利用したクリーンエネルギー
8-4 バイオマスエネルギー、水素エネルギー
8-5 燃料電池
8-6 分散型エネルギーシステム
8-7 二酸化炭素回収・貯留技術(CCS)
─二酸化炭素を回収して地中や海洋にためる
8-8 プラグインハイブリッド自動車、電気自動車
─二酸化炭素の排出が少ない自動車の開発
8-9 超電導高効率送電
─送電ロスをなくす技術
8-10 革新的製鉄プロセス
─水素で還元して二酸化炭素を削減する
コラム 感染症
第9章 これからの温暖化対策
9-1 クールアース50
9-2 クールアース推進構想
9-3 クールアース・パートナーシップ
─途上国の削減策と適応策を支援する資金メカニズム
9-4 ポスト京都議定書
9-5 北海道洞爺湖サミット
9-6 セクター別アプローチ
9-7 適応
─もう1つの温暖化対策
9-8 低炭素社会づくり
─低炭素社会
9-9 低炭素社会に向けた12の方策
─低炭素社会2
9-10 国内排出量取引制度
─日本での導入はいつになる?
9-11 環境税
─二酸化炭素削減の財源を確保するための税金
9-12 サマータイム
9-13 CO2の見える化
─カーボンフットプリント
9-14 カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト
─企業に温暖化への対応情報を開示させる
コラム 熱中症
コラム フード・マイレージ